金歯は買取可能?専門家が査定の仕組みと相場、高く売るための全知識を解説 | ブランド品・金・貴金属の高価買取ならリサイクルキング

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金歯は買取可能?専門家が査定の仕組みと相場、高く売るための全知識を解説

ご自宅の整理中に、古い入れ物から金歯が出てきたことはありませんか。「これは売れるものなのだろうか」「歯が付いたままだし、汚れているけれど価値はあるのか」など多くの疑問が浮かぶことと思います。見た目からは価値が分かりにくいため、処分に困っている方も少なくありません。

結論から申し上げますと、その金歯は価値のある「貴金属資産」であり、専門の買取店で売却することが可能です。金歯には、価値の高い金合金が使用されており、たとえ一本でも古いものでも専門家が正しく分析・評価することで、思いがけない価格になることもあります。

この記事では、金歯がなぜ価値を持つのかという基本的な理由から、買取店がどのようなプロセスで査定を行うのか、そしてあなたの金歯の価値を最大化するための重要なポイントまで、専門的な視点から網羅的に解説します。最後まで読めば、金歯買取に関するすべての疑問や不安が解消され、自信を持って次のステップに進むことができるでしょう。

目次
  • 1. なぜ金歯は売れるのか?その価値の源泉と基本知識
    • 1-1. 金歯が「貴金属」として価値を持つ理由
    • 1-2. 金歯によく使われる金合金の種類と特徴
    • 1-3. 歯や樹脂が付いた状態でも問題ない理由
    • 1-4. 刻印がなくても専門家が価値を判断できる仕組み
  • 2. 買取専門店の査定プロセス-付着物の除去から価格決定まで
    • 2-1. ステップ1:付着物の丁寧な除去と前処理
    • 2-2. ステップ2:精密な重量測定
    • 2-3. ステップ3:XRF(蛍光X線分析装置)による純度分析
    • 2-4. ステップ4:当日の金相場をもとにした査定額の算出方法
  • 3. 金歯の価値を最大化する、賢く安全な売却のためのポイント
    • 3-1. 金の価格相場が高いタイミングを見極める
    • 3-2. ほかの貴金属と「おまとめ査定」に出すメリット
    • 3-3. 少量・変形・汚れは査定に影響しない
  • 4. 安心して売却するために知っておくべき最終確認事項
  • まとめ

1. なぜ金歯は売れるのか?その価値の源泉と基本知識

金歯の売却を検討する際、まず理解すべきはその「価値の源泉」です。見た目がどうであれ、金歯は歯科治療用の精密な「貴金属製品」として扱われます。

1-1. 金歯が「貴金属」として価値を持つ理由

金歯が単なる「使用済みの医療器具」ではなく「貴金属」として高い価値を持つ理由は、それが金を含む「合金(アロイ)」でできているためです。

歯科治療において金が選ばれるのには、化学的な安定性が極めて高いという理由があります。金は唾液や飲食物によって溶け出したり、サビたりする(イオン化する)リスクが非常に低い金属です。金属アレルギーの多くは、割金(わりがね)として使用されるパラジウムやニッケル、銅などがイオン化して溶け出すことが原因ですが、主成分である金自体はそのリスクを最小限に抑えられる特性を持っています。特にニッケルはアレルギー性が高いことで知られており、欧州(EU)では宝飾品への使用が厳しく規制(REACH規則)されているほどです。歯科用合金では、こうしたリスクを考慮した安全性の高い配合がなされています。

しかし、治療に使われるのは「純金(24K)」ではありません。純金は非常に柔らかく、かむ力(咬合力)に耐えられず変形してしまうため、歯科材料としては不向きです。そこで、強度や耐久性そして歯茎との適合性を高めるために、銀、銅、そして特に価値の高いパラジウムなどを混ぜた「金合金」が使用されます。この合金に含まれる「金」そのものに普遍的な資産価値があるのです。

1-2. 金歯によく使われる金合金の種類と特徴

金歯に使用される合金は、治療箇所や必要な強度、保険適用の有無によってさまざまですが、代表的なものには以下のような種類があります。

  • 20K(20金)の合金:
    金の含有率が約83.3%の合金です。比較的高い金の純度を持ちながら割金(わりがね)によって必要な硬さも確保されています。
  • 18K(18金)の合金:
    金の含有率が75%の合金です。ジュエリーなどでも一般的ですが、歯科用ではほかの金属(パラジウムや銀、銅など)の配合比率を調整し、口腔内での使用に最適化されています。
  • 金パラジウム合金(金パラ):
    日本の保険診療で広く使われてきた代表的な合金です。正式には「金銀パラジウム合金」と呼ばれ、金12%、パラジウム20%のほか、銀や銅などを含みます。金の含有率は低いものの近年価格が高騰している「パラジウム」を20%も含むため、非常に高い資産価値を持っています。
  • 高カラット合金(プレシャスメタル):
    金の含有率が非常に高い(例えば80%以上)自費診療用の合金です。

これらの合金は、含まれる金の純度(カラット)やパラジウムのような希少金属の含有率に応じて、その価値が決定されます。

1-3. 歯や樹脂が付いた状態でも問題ない理由

金歯を売却する際、多くの方が「歯(歯牙)や詰め物に使われたセメント、樹脂(レジン)が付着したままだが大丈夫か」と心配されます。

これらはまったく問題ありません。専門の買取店では、金歯は最終的に「溶解(ようかい)」つまり高温で溶かされて金合金の塊(インゴット)に戻すことを前提としています。

査定の初期段階で、スタッフがこれらの付着物を専用の器具で丁寧かつ可能な限り除去します。この過程で取り除かれた歯や樹脂はもちろん査定対象外ですが、取り除かれた「金合金部分」の重量と純度を正確に分析することで、適正な価値を算出します。個人で無理に外そうとすると金歯自体を損傷させたり、ケガをしたりするリスクがあるためそのままの状態で持ち込むのが最善です。

1-4. 刻印がなくても専門家が価値を判断できる仕組み

指輪やネックレスなどのジュエリー製品には、その純度を示す「K18」や「Pt900」といった「刻印(ホールマーク)」が打たれています。しかし、金歯には基本的に刻印がありません。これは、金歯がジュエリーではなく、個々の患者に合わせて作られる医療器具であるためです。

刻印がないからといって価値が判断できないわけではありません。信頼できる買取専門店では、「XRF(蛍光X線分析装置)」という高度な専門機器を使用します。

XRFは、物質にX線を照射しその際に発生する「蛍光X線」のエネルギーや強度を分析することで、その物質に含まれる元素の種類と含有率をパーセンテージで正確に特定できる装置です。これにより「金が何%、パラジウムが何%、銀が何%」といった構成比率が瞬時に、かつ品物を傷つけることなく(非破壊検査)数値化されます。

この科学的な分析により、刻印の有無に関わらず、その金歯が持つ「素材としての真の価値」を客観的に判断できるのです。

2. 買取専門店の査定プロセス-付着物の除去から価格決定まで

金歯の査定は、見た目や勘に頼るものではなく、非常にシステマティックかつ科学的なプロセスで行われます。ここでは、買取専門店がどのようにして金歯の価値を正確に算出しているのか、その具体的なステップを解説します。

2-1. ステップ1:付着物の丁寧な除去と前処理

最初に行われるのが、査定対象となる「金合金」部分を正確に取り出すための前処理です。お客様からお預かりした金歯に付着している歯牙、セメント、樹脂、そのほかの不純物を専門のスタッフが専用の工具を用いて丁寧に除去します。

この工程は次のステップである「重量測定」の精度を担保するために不可欠です。不純物が多く残ったままでは、金合金の正確な重量が測れず、お客様が損をしてしまう可能性があるため細心の注意を払って行われます。

2-2. ステップ2:精密な重量測定

付着物の除去が完了したら、金合金部分のみを精密な電子天秤(スケール)で測定します。貴金属の査定で使用されるスケールは、0.1g単位はもちろん、より精度の高い「0.01g」単位まで測定可能なものです。

金やパラジウムは非常に高価な金属であるため、わずか0.1gの違いが最終的な査定額に大きく影響します。この「付着物除去後の正確な重量」が査定額を算出するための基礎となります。

2-3. ステップ3:XRF(蛍光X線分析装置)による純度分析

重量を確定させた後、査定プロセスでもっとも重要な「純度分析」を行います。前述のXRF(蛍光X線分析装置)を用いてその金合金の正確な品位(純度)を分析します。

この分析により「金(Au)75.0%、パラジウム(Pd)5.0%、銀(Ag)10.0%…」といった具体的な含有率がデータとして算出されます。これにより、その金歯が「18K相当」なのか、「金パラジウム合金」なのか、あるいはそれ以外の合金なのかが客観的に確定します。この科学的根拠に基づいた分析こそが、専門店の信頼性の証です。

2-4. ステップ4:当日の金相場をもとにした査定額の算出方法

最終的な査定額は、以下の明快な計算式によって算出されます。

査定額 =(ステップ2で測定した重量)×(ステップ3で分析した純度に応じた1gあたりの買取単価)

この「1gあたりの買取単価」は、当日の国際的な金・パラジウム等の市場価格(相場)と為替レートをもとに、各買取店が定めています。例えば、XRFで「18K」と判定されれば「当日の18Kの1gあたりの買取単価」が適用されます。

このように、金歯の査定は「重量」と「純度」という2つの客観的なデータと「当日の相場」という透明性の高い基準に基づいて行われるため、非常に公平かつ明瞭な価格決定が可能となっています。

3. 金歯の価値を最大化する、賢く安全な売却のためのポイント

金歯が価値ある資産であることを理解したら次は「どうすればその価値を最大化できるか」という視点が重要になります。売却を成功させるための3つの重要なポイントをご紹介します。

3-1. 金の価格相場が高いタイミングを見極める

金やパラジウムといった貴金属の価格は、毎日変動しています。この価格変動の背景には世界的な経済情勢、金融政策、地政学的リスク、そして外国為替市場(特に米ドル/円レート)の動きが複雑に関係しています。

一般的に、経済不安やインフレ懸念が高まると、安全資産とされる金が買われ価格が上昇する傾向があります。また、円安が進むとドル建てで取引される国際的な金価格が同じでも、円建ての国内金価格は上昇します。

もちろん、未来の価格を完璧に予測することは誰にもできません。しかし、売却を検討し始めたら、新聞やインターネットで貴金属の価格チャートを意識的にチェックし、ご自身が「今は比較的高値圏にある」と判断できるタイミングで売却することが、価値を最大化する上でもっとも基本的な戦略となります。

3-2. ほかの貴金属と「おまとめ査定」に出すメリット

もしご自宅に金歯以外にも使わなくなった貴金属(切れたネックレス、片方だけのピアス、サイズが合わなくなった指輪、古いコインなど)があれば、ぜひ一緒に査定に出すことをおすすめします。

これを「おまとめ査定」と呼びます。多くの買取店では、複数の品物を一度に売却することで個別に売却するよりも高い査定額を提示してくれる「おまとめボーナス」や、価格交渉が有利に進む可能性があります。

これは単なるサービスという側面だけでなく、買取店側にとっても、一度の査定・事務手続きで複数の品物を買い取れるというオペレーション上のメリットがあるためです。顧客と店舗の双方に利点があるため、積極的に活用すべき手法といえます。

3-3. 少量・変形・汚れは査定に影響しない

「金歯が1本しかない」「古いもので黒ずんでいる」「変形してしまっている」といった状態を心配されるかもしれませんが、これらは査定額に一切影響しません。

前述のとおり、金歯はジュエリーのような「製品」としてではなく、最終的に溶解されて再利用される「素材(マテリアル)」として評価されます。そのため、重要なのは「そこに含まれる金合金の重量と純度」のみです。

たった1本でも、どんなに古く汚れていてもその価値は変わりません。「こんな状態では売れないだろう」と自己判断で処分してしまう前に、必ず専門家の査定を受けることが重要です。

4. 安心して売却するために知っておくべき最終確認事項

4-1. 古物営業法で定められた本人確認の必要性

買取店で金歯(貴金属)を売却する際は、運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証、パスポートなどの「本人確認書類(身分証明書)」の提示が法律で義務付けられています。

これは「古物営業法」という法律に基づくもので、盗品の流通防止や犯罪捜査への協力を目的としています。正規の買取店であれば、取引の形態(店頭、宅配、出張)に関わらず必ず本人確認を行います。これは、その店舗が法令を遵守している信頼の証でもあります。

4-2. 査定料や手数料はかかるのか

買取店によっては、査定額から「手数料」が差し引かれる場合があります。手数料の名目には、「査定料」「分析料」「溶解手数料」、あるいは金歯から付着物を除去した分を「目減り(めべり)料」として請求するケースなどさまざまです。

一方で、これらの手数料を一切「無料」としている店舗も多くあります。ただし、「手数料無料」をうたっていても、その分が最初から「1gあたりの買取単価」に反映され、他店より単価が低く設定されている可能性もゼロではありません。

重要なのは、査定を依頼する前に「手数料の有無」を明確に確認し、最終的に「自分の手元にいくら残るのか」という総額で比較検討することです。

4-3. XRF(蛍光X線分析装置)を持つ専門店の選び方

金歯の価値を正確に判断するには、XRF(蛍光X線分析装置)による科学的な分析が不可欠です。

古い買取店の中には、経験豊富な鑑定士の「目利き」や「試金石(しきんせき)」といった伝統的な方法だけで純度を判断しようとする場所もあるかもしれません。しかし、多様な金属が複雑に配合されている現代の歯科用合金において、これらの方法だけで正確な品位を判定するのは困難です。

金歯のように刻印のない貴金属を売却する場合は特に、公式サイトなどで「XRF分析装置を導入している」と明記している、専門性と透明性の高い買取店を選ぶことが、あなたの貴重な資産を適正に評価してもらうための絶対条件といえるでしょう。

4-4. 売却益(譲渡所得)と税金について

金歯を売却して得た利益(売却益)は、原則として「譲渡所得」に分類されます。これは給与所得などほかの所得と合算される「総合課税」の対象となります。

ただし、譲渡所得には年間で「50万円」の特別控除枠が設けられています。金歯の売却益が、同一年内のほかの譲渡所得(ゴルフ会員権やほかの貴金属の売却益など)と合計して年間50万円以下であれば、原則として確定申告の必要はありません。高額な売却になった場合や、ほかに売却した資産がある場合は、税務署や税理士にご相談ください。

ちなみに、この50万円の控除枠は個人(納税者)ごとに適用されます。そのため、売却したい貴金属が複数ある場合、一度に売却せず年を分けて控除枠を複数回利用する、あるいは夫婦間で資産を分けて(贈与税の基礎控除の範囲内で)それぞれが売却するといった具体的な節税対策も考えられます。ただし、これらは個々の状況によりますので、実行する際は必ず税理士にご確認ください。

まとめ

本記事では、金歯の買取に関するあらゆる疑問について、その価値の源泉から専門店の査定プロセス、そして価値を最大化するための具体的なポイントまで詳しく解説しました。

お手元にある金歯が、見た目の状態に関わらず価値ある貴金属資産であることをご理解いただけたかと思います。そして、その真の価値を正確に評価するためには、専門的な知識と設備を持つ信頼できる買取店を選ぶことが何よりも重要になります。金歯の売却は、決して特別なことではありません。

この記事で得た知識をもとに、まずは安心して相談できる専門店を探し、あなたの貴重な資産の価値を確かめてみてはいかがでしょうか。それが、納得のいく売却への確実な第一歩となるでしょう。

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