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金の比重とは?純度の見分け方と買取相場の目安を分かりやすく解説

「金の純度を自分で見分けられたら便利なのに…」そう思ったことはありませんか?

本物の金かどうか、またどのくらいの純度なのかを自分で知りたい場合、有効な手段の一つが比重による判別方法です。

比重は物質ごとに異なる固有の特性であり、正確に測定できれば、24金や18金などの金の純度をある程度見極めることができます。

この記事では、金の比重の基本から自宅での測定方法、純度の見分け方、さらには買取時の目安価格まで、丁寧に解説します。

「この金は本物?」「純度はどのくらい?」と疑問を持ったときに役立つ情報が満載です。

金の売却を検討している方にも、損しないための判断材料としてぜひご活用ください。

目次
  • 1. 金の比重とは?
    • 1-1. 比重とは何か?金属ごとの違い
    • 1-2. 金の比重はどのくらい?純度ごとの目安値
    • 1-3. なぜ比重で金の純度が分かるのか
  • 2. 比重を使った金の純度測定方法
    • 2-1. 測定に必要な道具と準備
    • 2-2. 空気中と水中での重さを使う計算式
    • 2-3. 測定誤差を防ぐための注意点
    • 2-4. 測定が難しいケースとは?
    • 3. 比重から読み解く金の純度と偽物の見分け方
    • 3-1. 比重と純度の早見表(24金・22金・18金など)
    • 3-2. 偽物やメッキ製品との違いを見抜くポイント
    • 3-3. 刻印や素材情報と併用すべき理由
  • 4. 比重と買取価格の相場
    • 4-1. 純度別の最新金買取相場(参考価格)
    • 4-2. 自分で計算する買取価格の概算方法
    • 4-3. 比重と買取額のズレが起きる理由
  • 5. 比重測定の落とし穴と注意すべきポイント
    • 5-1. 比重測定で誤判定しやすい製品の特徴
    • 5-2. 測定結果に自信が持てないときの対応策
    • 5-3. 最終的な判断はプロに任せるのが安心
  • まとめ

1. 金の比重とは?

比重とは、簡単にいえば「ある物質が、基準となる物質と比べてどれくらい重いか」を示す数値です。この数値は、物質ごとに固有の特性であり、それぞれの物質を特定するための重要な手がかりとなります。

1-1. 比重とは何か?金属ごとの違い

比重とは、4℃の水を1としたときの、物質の重さの比率を指します。例えば、ある物質の比重が「5」であれば、同じ体積の水の5倍の重さがあることを意味します。この比重は物質を構成する原子の種類や配列によって決まるため、まったく同じ比重を持つ金属はほとんどありません。

例えば、鉄の比重は約7.87、アルミニウムは約2.70、銅は約8.96と、金属の種類によって数値は大きく異なります。純金はこれらと比較しても非常に重く、その比重は約19.32とされています。

1-2. 金の比重はどのくらい?純度ごとの目安値

金の比重は、その純度によって大きく異なります。純金(24金)はもっとも重く、その比重は約19.32です。

しかし、金は非常に柔らかい金属のため、アクセサリーやインゴットとして使用される際には、ほかの金属(銅、銀、パラジウムなど)を混ぜて硬度を高めるのが一般的です。

これを「金合金」と呼び、この混ぜ物によって金の比重は変化します。

例えば、一般的に流通している金合金の比重は以下のようになります。

  • 24金(純金):約19.32
  • 22金(金91.7%):約17.8前後
  • 18金(金75%):約15.5~16.5前後
  • 14金(金58.5%):約13.0~14.0前後
  • 10金(金41.7%):約11.5~13.0前後

このように、純度が高いほど比重は重くなり、ほかの金属が多く含まれるほど比重は軽くなる傾向があります。

ただし、18金のようにほかの金属の配合割合によって比重が異なるため、あくまで目安として捉えることが重要です。

1-3. なぜ比重で金の純度が分かるのか

金は、ほかのどの金属よりも比重が重いという特性を持っています。そのため、金に別の金属を混ぜると、その物質全体の比重は必ず下がります。

この特性を利用すれば、手元にある金製品の比重を測定することで、おおよその純度を割り出すことが可能になります。

2. 比重を使った金の純度測定方法

「比重測定」と聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれません。しかし、実は特別な専門機器がなくても、身近な道具をいくつか準備すれば、自宅でも比重を測定できます。

2-1. 測定に必要な道具と準備

自宅で比重を測定するために必要な道具は、以下の3点です。

  1. 1.精密はかり(0.01g単位で計測可能なもの)
    空気中と水中での重さを正確に測るため、0.01g単位まで計測できるものが理想的です。特に、小型の製品を測る場合は、より高精度のものが求められます。
  2. 2.水を入れた容器
    製品が完全に沈む大きさの容器を用意します。
  3. 3.つり下げ糸
    製品をつるして水中に沈めるための細い糸です。製品に傷をつけないよう、できるだけ細く柔らかいものがおすすめです。

2-2. 空気中と水中での重さを使う計算式

比重を求める計算式は、アルキメデスの原理に基づいた非常にシンプルなものです。

計算式は、以下のようになります。

比重 = 空気中での重さ ÷ (空気中での重さ - 水中での重さ)

具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 1.製品の「空気中での重さ」を測る:まずは、金製品をそのまま精密はかりに乗せて、重さを測ります。この数値をメモしておきましょう。
  2. 2.製品の「水中での重さ」を測る:次に、先ほど測った製品を糸でつり下げ、水を入れた容器の中に完全に沈めます。このとき、製品が容器の底や側面に触れないように注意してください。水中で製品をつり下げた状態で、はかりが示す重さを測ります。これが「水中での重さ」です。
  3. 3.計算式に当てはめて比重を算出する:最後に、1と2で得られた数値を上記の計算式に当てはめて、比重を求めます。

(例)空気中での重さ:15.0g、水中での重さ:14.1gの場合:15.0 ÷ (15.0 - 14.1) = 15.0 ÷ 0.9 = 16.666…

この場合、比重は約16.7となり、18金である可能性が高いと判断できます。

2-3. 測定誤差を防ぐための注意点

比重測定は、わずかな環境変化によって誤差が生じやすいデリケートな作業です。正確な数値を出すために、以下の点に注意して測定を行いましょう。

  • 気泡を完全に除去する
    製品を水中に沈めた際、表面に小さな気泡がついていることがあります。気泡は浮力となり、水中での重さを軽く見せてしまうため、指や細い棒で優しく払って完全に除去してから測定しましょう。
  • 水温を一定にする
    水の密度は温度によって変化します。比重の基準となる水は4℃ですが、家庭でそこまで厳密に温度を管理するのは難しいため、常温(20℃前後)で測定するのが一般的です。
    室温と水温をできるだけ一定に保ち、測定中に水温が変わらないように注意してください。
  • 製品が容器に触れないようにする
    水中で製品をつり下げた際、容器の底や側面に触れてしまうと、その分だけ重さが分散されてしまい、正確な測定ができません。製品が完全に水中に浮いた状態になるように、慎重に位置を調整しましょう。

2-4. 測定が難しいケースとは?

すべての金製品が比重測定に適しているわけではありません。以下のような製品は、正確な比重を測ることが難しいため、注意が必要です。

  • 空洞のあるアクセサリー
    中が空洞になっているネックレスやイヤリングなどは、比重を測ると本来よりも軽くなってしまいます。
  • 宝石や石付きのジュエリー
    ダイヤモンドやルビーなどの宝石がついたジュエリーは、その宝石の分だけ比重が変わってしまいます。
  • 複数の素材が組み合わされた製品
    金とプラチナなど、複数の金属が組み合わされた製品も、全体の比重が混合されるため、正確な金の純度を割り出すことは困難です。
  • 非常に小さい製品
    重さが1g未満など、あまりに小さい製品は、はかりの誤差が結果に大きく影響してしまいます。そのため、正確な比重を求めるのが難しくなります。

このような製品の場合は、比重測定の結果をうのみにせず、あくまで参考程度にとどめておくか、プロの鑑定士に見てもらうのが確実です。

3. 比重から読み解く金の純度と偽物の見分け方

比重測定で得られた数値は、金の純度を判断する上で非常に役立ちます。

3-1. 比重と純度の早見表(24金・22金・18金など)

比重測定によって得られた数値が、どのくらいの純度に該当するのかを判断するための早見表です。

これはあくまで一般的な目安であり、前述のとおり、混ぜ物の金属の種類によって多少変動することをご理解ください。

金の純度金含有率比重の目安値
24金(純金)99.9%以上約19.3
22金91.7%約17.8
20金83.5%約16.8
18金75.0%約15.5~16.5
14金58.5%約13.0~14.0
10金41.7%約11.5~13.0

もし測定した金製品の比重がこの表の数値に近いものであれば、その純度は表記どおりである可能性が高いといえます。

3-2. 偽物やメッキ製品との違いを見抜くポイント

比重は、偽物やメッキ製品を見分ける上で、非常に強力な武器となります。

市場には、見た目だけでは本物の金と区別がつかない偽物が数多く流通しています。

特に注意が必要なのが、以下の2つのケースです。

  • 金メッキ
    金メッキ製品は、金以外の金属(銅や真鍮など)の表面に薄い金の層をコーティングしたものです。見た目は金そのものですが、中身は金よりも比重がずっと軽い金属でできています。

  • タングステン、銀、銅などの塊
    金の比重は非常に重いため、タングステンなど一部の比重の重い金属を混ぜて偽物を作る手口も存在します。
    しかし、タングステンの比重は約19.25と純金に非常に近いため、比重測定だけで見抜くのは非常に困難です。

3-3. 刻印や素材情報と併用すべき理由

比重測定はあくまで「目安」であり、それだけで完全に判断することは危険です。

より正確な判断を下すためには、比重測定と併せて、以下も確認するようにしましょう。

  • 刻印(ホールマーク)
    金製品には、純度を示す「K24」「K18」「750」などの刻印が打たれていることが一般的です。もし、刻印が「K18」なのに比重が18金の目安値から大きく外れている場合は、刻印が偽物であるか、製品そのものが偽物である可能性を疑いましょう。
  • 鑑定書や鑑別書
    信頼できる宝飾店で購入した製品であれば、純度や素材を証明する鑑定書や鑑別書がついている場合があります。これらの書類があれば、比重測定の結果と照らし合わせて、より確実な判断ができます。

比重測定とこれらの情報を組み合わせることで、精度の高い判別が可能になり、偽物を購入してしまったり、安く買いたたかれたりするリスクを大幅に減らすことができます。

4. 比重と買取価格の相場

金製品を売却する際には、その純度と重さが買取価格のもっとも重要な要因となります。

比重を使って純度を割り出すことで、買取に出す前に、ある程度の価格を自分で計算できるようになります。

4-1. 純度別の最新金買取相場(参考価格)

金の買取価格は、日々の市場相場(グラム単価)によって変動します。

ここでは、あくまで執筆時点での一般的な参考価格を示します。

純度買取相場の目安(グラム単価)
24金(純金)17,000円前後
22金15,000円前後
18金13,000円前後
14金9,000円前後
10金6,000円前後

※この価格はあくまで目安です。実際の買取価格は日々変動するため、常に最新の相場情報を確認してください。

4-2. 自分で計算する買取価格の概算方法

比重を測定して純度を判断し、重さが分かれば、自分で買取価格の概算を計算することができます。

計算式は以下のとおりです。

買取価格の概算 = 製品の重さ(g) × 純度ごとのグラム単価 (例) - 製品の重さ:10g

  • 比重測定で18金と判明
  • 18金のグラム単価:13,000円

この場合、

10g × 13,000円 = 130,000円 となります。

もし、提示された査定額がこの概算価格から大きくかけ離れている場合は、その理由を尋ねたり、他店での査定も検討したりしましょう。

4-3. 比重と買取額のズレが起きる理由

比重を使って算出した買取価格の概算と、実際の査定額が一致しないことがしばしばあります。その主な理由は以下のとおりです。

  • 手数料
    買取業者は、鑑定費用や換金手数料などを差し引いて査定額を提示します。
  • 傷や汚れ、破損
    製品に深い傷があったり、破損していたりすると、買取価格が下がる場合があります。
  • デザイン性
    金製品が有名ブランドの製品であったり、希少価値の高いデザインであったりする場合、そのデザイン料やブランド価値が上乗せされることがあります。
  • 付属品の有無
    鑑定書や専用のケースなどがそろっていると、査定額がアップする場合があります。

このように、比重と重量は査定額を算出する上での基本となりますが、最終的な買取価格はさまざまな要因によって決まります。

そのため、比重測定で純度と重さを把握した上で、いくつかの買取店で相見積もりを取るのがおすすめです。

5. 比重測定の落とし穴と注意すべきポイント

金の比重測定は、誰でも手軽にできる便利な方法ですが、いくつかの落とし穴も存在します。

5-1. 比重測定で誤判定しやすい製品の特徴

以下のような特徴を持つ製品は、比重測定が正確に行えない可能性が高いため、注意が必要です。

  • 空洞・彫刻入り
    中が空洞になっている中空のネックレスやブレスレット、また精巧な彫刻が施されている製品は、見た目よりも体積が大きくなるため、比重が実際よりも低く測定されてしまいます。
  • 多素材混合
    金と銀、プラチナなど、複数の金属を組み合わせて作られた製品は、それぞれの金属の比重が混ざり合うため、比重測定だけでは金の純度を特定できません。
  • 石付きジュエリー
    宝石やダイヤモンドなどの石がついた製品は、石の分だけ重さが加わるため、金だけの比重を正確に測ることは不可能です。

こうした製品は、プロの鑑定士がレーザーなどを使って金を傷つけずに純度を判別する方法をとるのが一般的です。

5-2. 測定結果に自信が持てないときの対応策

何度測定しても比重が想定していた純度と大きく異なったりすることがあります。そんなときは以下を試してみましょう。

  • 複数回測定を行う
    測定誤差を減らすため、製品の位置を変えたり、気泡をよく確認したりしながら、複数回測定を繰り返してみましょう。
  • 別の方法を併用する
    比重測定と併せて、磁石を近づけてみる、刻印を確認するといった別の判別方法も試しましょう。
  • プロに相談する
    どうしても判断に自信が持てない場合は、迷わず信頼できる買取業者や鑑定士に相談するのがもっとも確実です。

5-3. 最終的な判断はプロに任せるのが安心

比重測定は、金の純度を調べる上で非常に有用な方法ですが、あくまで自己判断のための参考情報にすぎません。

信頼できる買取業者に依頼すれば、専門的な知識と経験に基づいて、製品の純度、重さ、デザイン性などを総合的に判断し、適正な価格を提示してくれます。

まとめ

比重を使えば、金の純度をある程度見極められるため、買取前の参考や偽物対策に非常に有効です。

自宅でも簡単な道具で測定可能ですが、誤差や判断ミスを防ぐためには正しい手順と併用知識が欠かせません。

最終的にはプロの査定をして、納得のいく価格で金を売却できるよう備えておきましょう。

金の売却を検討されている方は、まず比重測定で製品の純度を把握し、その上で信頼できる買取業者に相談してみるのがおすすめです。

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