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「ロレックスの定価がまた上がったらしい」「次の値上げはいつになるんだろう?」と近年のロレックスの頻繁な値上げに驚いている方も多いのではないでしょうか。実際、ロレックスの価格はここ数年、年1~2回のペースで上昇を続けており、もはや「ロレックスは値上がりするもの」という認識が一般的になりつつあります。
しかし、なぜこれほど頻繁に値上げが行われるのか、その具体的な理由をご存知でしょうか? また、定価が上がることですでにお持ちのロレックスの価値(中古相場や買取価格)にどのような影響が出るのか気になっている方も多いはずです。
この記事では、ロレックスの値上げの背景にある複雑な要因(為替、素材高騰、ブランド戦略など)を深掘りし、過去の改定履歴から今後の動向を予測します。さらに、定価改定が中古相場や買取価格に与える影響、そして資産価値が高まる今だからこそ知っておきたい「ロレックスのベストな売却タイミング」について、専門的な視点から徹底的に解説します。
1. ロレックスの「価格改定」基礎知識
ロレックスの価格動向を理解する上で、まずは基本的な2つの価格の違いと、近年の価格改定の傾向について押さえておきましょう。
1-1. 定価と実勢価格の違い
ロレックスの価格には、大きく分けて「定価」と「実勢価格」の2種類が存在します。
- 定価(希望小売価格):
ロレックスが公式に定め、正規販売店で販売される価格のことです。この価格は、ロレックス本社(または日本法人)の決定によってのみ変更されます。 - 実勢価格(中古・並行相場):
正規店以外(中古買取店や並行輸入店)で実際に取引されている市場価格のことです。この価格は、商品の人気、希少性、市場の需要と供給のバランスによって日々変動します。人気モデルの場合、この実勢価格が定価を大幅に上回る「プレミア価格」となることが一般的です。
1-2. 「価格改定」と「相場変動」は異なる
この2つの言葉は混同されがちですが、意味は明確に異なります。
- 価格改定:
メーカー(ロレックス)が公式に「定価」を変更することです。本記事で扱う「値上げ」は、この価格改定による定価の上昇を指します。 - 相場変動:
市場要因(需要の増加、供給の減少、話題性など)によって「実勢価格」が日々変動することです。
ロレックスの場合、メーカーによる「価格改定(値上げ)」が発表されると、それに連動して市場の「相場変動(実勢価格の上昇)」が起きるという強い相関関係があります。
1-3. 近年の価格改定の頻度と傾向
かつてロレックスの価格改定は、数年に一度行われるのが通例でした。しかし、その頻度は近年明らかに変化しています。
2020年以降、ほぼ毎年、あるいは年に2回というハイペースで値上げが実施されています。
この背景には、単なる物価上昇だけではなく、世界的な経済状況やロレックス独自の戦略が複雑に絡み合っています。
2. なぜロレックスは値上げを続けるのか?4つの要因
ロレックスがこれほど頻繁に値上げを行う背景には、主に4つの要因が存在します。
2-1. 要因1:為替レートの変動(スイスフラン高・円安)
もっとも大きな影響を与えているのが為替レートです。ロレックスはスイスの企業であり、その製品はすべてスイスで製造されています。
そのため、スイスの通貨である「スイスフラン(CHF)」の為替レートが、製造コストや輸出価格の基準となります。近年、スイスフランは世界的に見て価値が上昇する傾向にあります。
さらに、日本市場においては「円安」が進行しています。スイスフラン高と円安が同時に進むと、スイスから日本へロレックスを輸入する際のコスト(仕入れ値)が二重に上昇することになります。この為替によるコスト増を吸収するため、日本国内の定価引き上げが頻繁に行われているのです。
2-2. 要因2:原材料(貴金属)の価格高騰
ロレックスの時計には、高品質なステンレススチール(904Lスチール)のほか、金(イエローゴールド、ホワイトゴールド、エバーローズゴールド)やプラチナといった貴金属が多用されています。
近年、これらの貴金属の国際相場が世界的な金融不安やインフレ懸念を背景に高騰を続けています。特に金の価格は歴史的な高値を更新しており、これが時計の製造原価(素材費)を直接押し上げる大きな要因となっています。
2-3. 要因3:製造・物流・人件費などのコスト上昇
時計の製造原価は素材費だけではありません。スイス国内の高い人件費、世界的なエネルギー価格の上昇に伴う工場の光熱費、そして国際的な物流費の高騰など、時計を製造し世界中に届けるまでにかかるすべてのコストが上昇傾向にあります。
ロレックスは品質維持のために製造工程の多くをスイス国内で行っており、これらのコスト上昇の影響を直接的に受けるため、製品価格への転嫁が避けられない状況となっています。
2-4. 要因4:技術革新とブランド戦略
ロレックスは常に技術革新を追求しており、より高性能な新ムーブメントの開発や、特許技術(セラクロムベゼルやパラクロム・ヘアスプリングなど)の研究開発に莫大な投資を行っています。これらの投資コストも、長期的には製品価格に反映されます。
また、定期的な値上げは、「ロレックスの価値は上がり続ける」という市場の認識を強化し、ブランドのプレミアム性や資産価値を維持・向上させるという高度なブランド戦略の一環でもあります。
3. 価格改定の動向と買取相場への影響
では、近年の価格改定は具体的にどのような内容で、中古市場や買取相場にどう影響しているのでしょうか。
3-1. 2025年1月の価格改定の詳細
直近では2025年1月1日に価格改定が実施されました。この改定は、特に金(ゴールド)を使用したモデルやコンビモデル(ステンレスとゴールドの組み合わせ)の値上げ幅が大きいことが特徴です。
<2025年1月価格改定の主な例>
以下は、2025年1月の代表的な値上げ例です。
| モデル | 型番 | 旧定価(2024年1月) | 新定価(2025年1月) | 値上げ幅 |
| デイトナ(SS) | 126500LN | 2,176,900円 | 2,349,600円 | +約7.9% |
| サブマリーナー デイト(SS) | 126610LN | 1,481,700円 | 1,570,800円 | +約6.0% |
| GMTマスターII(SS) | 126710BLRO | 1,569,700円 | 1,664,300円 | +約6.0% |
| デイトナ(YGコンビ) | 126503 | 2,933,700円 | 3,267,000円 | +約11.4% |
| デイトナ(YG無垢) | 126518LN | 4,592,500円 | 5,491,200円 | +約19.6% |
ステンレススチール(SS)モデルが6~8%程度の上昇に対し、金価格高騰の影響を強く受けたコンビモデルや金無垢モデルは10~20%の大幅な値上げとなりました。
なお、2025年1月改定以降の動向を整理すると次のとおりです。
4月以降の日本国内の定価:
2025年1月の価格改定後、2025年11月時点まで日本国内で新たな一斉定価改定は行われていません。4月には新作モデルの定価が追加されていますが、既存モデルの定価自体は1月改定後の水準から変更はありません。
2025年4月の新作発表:
2025年4月には、スイス・ジュネーブで開催された「Watches & Wonders 2025」にあわせて、完全新シリーズの「ランドドゥエラー」をはじめとするロレックスの新作コレクションが発表され、日本国内の定価一覧にもこれら新作モデルの定価が追加されています。
3-2. 1月改定が買取相場に与えた影響
ロレックスの定価が上がると、それに伴い中古市場や買取相場も上昇する傾向があります。なぜなら、「正規店で新品を買うための価格(定価)が上がった」ことにより、「すでに市場に存在する中古品や並行輸入品の価値も相対的に引き上げられる」からです。
このように、定価改定は買取相場全体の「底上げ」要因として機能します。為替や素材高騰が続く限り、今後もこの上昇傾向は続くと予想されます。
3-3. 【人気モデル別】値上げによる相場への影響
定価改定による相場への影響度は、モデルの人気によって異なります。
特に、デイトナ、サブマリーナー、GMTマスターIIといった、正規店での入手が極めて困難な「プロフェッショナルモデル(スポーツモデル)」ほど、定価改定が実勢価格に与える影響は顕著です。これらのモデルは、定価がいくら上がろうとも「欲しい」という需要が供給を圧倒的に上回っているためです。
3-4. なぜ定価を超えるプレミア価格が付くのか
ロレックスの多くの人気モデルが定価を超えるプレミア価格で取引される理由は、世界的な需要に対して供給がまったく追いついていない「極端な品薄状態」が続いているためです。
ロレックスは品質維持を徹底しており、手作業を含む複雑な工程で生産されるため、急激に生産量を増やすことができません。その結果、正規店では「在庫がまったくない」状態が常態化しています。
「正規店では買えないが、いくら高くても今すぐ欲しい」という世界中の需要が中古市場や並行輸入市場に集中するため、市場原理によって定価を大幅に超えるプレミア価格が形成されているのです。
4. ロレックス売却ガイド:準備・タイミングと法律上の注意点

定価の上昇に伴い、お持ちのロレックスの資産価値も高まっています。売却を検討する際に知っておくべきポイントを解説します。
4-1. 今が「売り時」の理由とベストな売却タイミング
結論からいえば、定価改定が繰り返され、買取相場全体が歴史的な高値圏にある「今」は、絶好の「売り時」の一つといえます。
特に売却に有利なタイミングは以下のとおりです。
- 価格改定(値上げ)の直後:
定価が上がった直後は、中古相場もそれに連動して一斉に上昇します。相場がもっとも活発に動くこの時期は、高値査定が出やすいタイミングです。 - ボーナス商戦期や年末年始:
消費者の購買意欲が高まる時期は、中古市場での需要も高まるため、買取店も在庫確保のために買取価格を強化する傾向があります。 - 相場高騰のアナウンスがあったとき:
円安が急激に進んだり、金価格が最高値を更新したりと、メディアで「ロレックス相場高騰」のニュースが出ている時期は、実際の相場も上昇しているため、売り時といえます。
4-2. 査定額アップの鍵:付属品とコンディション
ロレックスの査定額は、時計本体の状態だけでなく付属品の有無に大きく左右されます。
<特に重要な付属品>
- 国際保証書(ギャランティカード):
もっとも重要です。これがあるかないかで、モデルによっては数十万円の差がつくこともあります。 - 外箱・内箱(ケース):
購入時に付属していた純正の箱です。 - ブレスレットの余りコマ:
サイズ調整で外したコマ。これがないと、次に購入する人がサイズ調整できず、査定額が下がります。 - 取扱説明書、タグなど:
そのほかの付属品も、そろっているほど「完品」として評価が高くなります。
もちろん、時計本体のコンディション(傷の有無、動作状況)も重要です。しかし、専門の買取店であれば、ガラスが割れている、動かない、リューズが取れた、付属品が一切ないといった「訳あり品」でも、ロレックス自体の価値を正しく評価し、高額で買い取ることが可能です。諦めずに査定に出すことをお勧めします。
4-3. 売却時に必須の「本人確認書類」とは
ロレックスを買取店で売却する際、「本人確認書類」の提示が法律で義務付けられています。
これは「古物営業法」および「犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯収法)」に基づく手続きで、盗品の流通防止やマネーロンダリングを防ぐため、すべての正規買取店で行われます。
<認められる本人確認書類の例>
- 運転免許証
- マイナンバーカード(通知カードは不可)
- パスポート(所持人記入欄のあるもの※2020年2月4日以降に発行されたものは住所が記載されていないため、単体では本人確認書類として認められません)
- 在留カード(外国籍の方)
査定の際は、これらのいずれかの原本(コピー不可)を必ずご持参ください。
4-4. 売却益の税金とクーリング・オフについて
売却時に気になる税金と法律についても解説します。
- 税金について:
個人が日常で使用していたステンレススチール製の時計を売却して利益が出た場合、その利益は原則として非課税です。ただし、金無垢(18K)やプラチナ素材のモデルは、素材自体が「貴金属」とみなされることがあります。この場合、1点の売却額が30万円を超えると「生活用動産」の例外となり、売却益は「譲渡所得」として課税対象となる可能性があります。また、最初から転売目的で売買しているとみなされた場合は、「事業所得」や「雑所得」として全額が課税対象となります。税務上の扱いは個々の状況によりますので、最終的な判断は必ず所轄の税務署または税理士にご相談ください。 - クーリング・オフについて:
買取には「店頭買取」「宅配買取」「出張買取」の3種類がありますが、このうち「出張買取(訪問購入)」にのみ、クーリング・オフ制度が適用されます。これは、消費者が自宅で不意の勧誘を受け、冷静な判断ができないまま契約することを防ぐための制度です。契約後8日以内であれば、無条件で契約を解除できます。
なお、「店頭買取」や「宅配買取」は、消費者の自発的な意思に基づくとみなされるため、クーリング・オフの対象外です。
5. 信頼できるロレックス買取店の選び方とQ&A

最後に、大切なロレックスを安心して売却するための買取店の選び方と、よくある疑問にお答えします。
5-1. 買取店選びの基準:「専門性」と「信頼性(AACD)」
買取店を選ぶ上でもっとも重要な基準は「専門性」と「信頼性」です。
- 専門性:
ロレックスの価値は、モデル、製造年、わずかな仕様の違いで大きく変動します。最新の相場と深い専門知識を持つ「ロレックス専門の鑑定士」が在籍しているお店を選びましょう。また、査定の透明性を担保するために、目の前で査定を行う「目の前査定」をするお店は信頼できます。 - 信頼性:
信頼できるお店の指標の一つにAACD(日本流通自主管理協会)の加盟があります。AACDは、不正商品や偽造品の流通を防止・排除することを目的とした団体です。この協会に加盟している企業は、厳格な審査基準と監視体制のもとで運営されており、信頼できる取引の証となります。
さらに、査定や見積もりの段階で個人情報の提示を求めず、「無料見積もり」に対応してくれるお店は、顧客の「まずは価値を知りたい」というニーズに応える誠実な姿勢があるといえるでしょう。
5-2. Q&A:価格改定のうわさ・値下げの可能性について
Q. SNSで「また値上げされる」といううわさを聞きました。信頼できますか?
A. 正式な価格改定は、実施当日までロレックスから公式に発表されることはありません。SNSなどで流れる「うわさ」は、あくまで非公式な予測に過ぎません。
Q. これだけ値上げが続くと、いつか値下げされる可能性はありますか?
A. 可能性はゼロではありませんが、極めて低いと考えられます。値下げが行われるとすれば、急激な「円高」が長期間続くか、金価格が暴落するなどの経済変動が起きた場合に限られるでしょう。ロレックスのブランド戦略やコスト上昇要因を考えると、価格は上昇傾向が続くと考えるのが自然です。
5-3. Q&A:国内外の価格差と購入難易度について
Q. 日本と海外では、定価や改定のタイミングが違いますか?
A. 国によって定価は異なります。これは各国の税制(消費税など)や、その国の通貨に対する為替レートによって調整されているためです。改定のタイミングも、為替変動に応じて国ごとに異なる場合があります。
Q. 値上げが続けば、少しは正規店で買いやすくなりますか?
A. 残念ながら、買いやすくなる可能性は低いでしょう。人気モデルの品薄は「価格」の問題ではなく、「需要と供給」のアンバランスが原因です。定価が上がっても供給量が劇的に増えない限り、購入難易度は変わらず困難なままだと予想されます。
まとめ
ロレックスの値上げについて、その背景にある4つの主要因から、最新の動向、そして中古・買取相場への影響までを詳しく解説しました。ロレックスの値上げは、為替、原材料費、ブランド戦略など複数の要因が絡み合っており、今後もこの傾向は続くと予想されます。
重要なのは、この価格上昇が、すでにお持ちのロレックスの資産価値をも押し上げているという事実です。「昔買ったロレックスが、今どれくらいの価値になっているのか」値上げが続く今こそ、その価値を確かめる絶好のタイミングといえるでしょう。
「リサイクルキング」および「ジュエリーアリア」には、ロレックス買取の豊富な実績を持つ専門鑑定士が在籍しています。
私たちは、偽造品や不正商品の排除を徹底するAACD(日本流通自主管理協会)加盟店としての信頼と、専門鑑定士の確かな知識に基づき、お客様の大切なロレックスの資産価値を、一点一点丁寧かつ正確に査定いたします。全国の店舗網、便利な宅配・出張買取サービスもご用意しておりますので、査定は無料です。ぜひお気軽にご相談ください。
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